清掃は建物維持管理のメンテナンスです。きれいな店舗、快適なオフィス空間はスタッフのやる気を向上させます。又、マンションのエントランス、共用部分の美しさは資産価値を上昇させます。私達スタッフは常にお客様の立場で物事を判断し、美しい環境を保てるよう日々努力致します。
1.「汚れの判別」
「汚れの判別」:汚れの成分を分析しましょう。油汚れなのか、ほこりなのか、手垢なのか調べましょう。
難しそうですが、ちょっと考えてみましょう。台所の付近ならほとんどが油汚れ、玄関の床なら泥とかほこりです。お風呂場は、湯垢や石鹸カスやカビです。壁の汚れは、タバコのヤニやほこりですよね。
おおまかに分類すると・・・・
- ほこり等の汚れ
- 水になじむ汚れ
- 水になじまない汚れ
- くっついている汚れ(ガム、接着剤、ワックス等)
- しみ
判別方法
- 水にぬらした古タオルで軽く汚れを拭いてみる。
- 汚れがついたら、水溶性の汚れ、汚れがつかなかったら、油溶性のよごれです。
(例外として厚い油汚れがべったりつくこともあります。)
汚れの分類ができたら、清掃方法を考えます。
2.「清掃プラン」
「清掃プラン」:汚れに適した清掃方法を考えましょう。掃く、拭く、擦る、洗剤を使うタイミング等考えます。
- 1:養生をする
- 一に養生、二に清掃、三に片付けと私たちは、養生を大切にしています。
養生とは、他のものが汚れないように、家具を移動したり、カバーをかけたり、テープを貼ったりすることをいいます。周囲を汚さず清掃対象物に集中して作業できるので、手間な感じを受けますが、実際は時間短縮になるのです。
- 2:汚れが付着している建材(素材)を見る
- 建材(素材)は何でしょうか?ステンレスですか、木ですか、プラスチックですか?
建材の強度を考えてください。強い洗剤を使えますか?強くこすってキズが残りそうではありませんか?
- 3:基本「ほこりを取り除く」
- ・ブラシや掃除機、ハタキ等でほこりを取り除いてください。
・大きな汚れは取り除けるだけ取り除きます。
・換気扇の汚れはほこりと油汚れ、ヤニ等です。
・古紙を利用して大まかな汚れを取り除きます。
- 4:洗浄力のある水
- ・水できれば温水(40℃位)にて拭いてみてます。
・次に、洗浄できるものは洗浄しましょう。
・水、または温水(40℃位)で大きさや場所にあわせた柔らかいブラシでブラッシングします。
(参考:小さいものなら、歯ブラシ、大きいところでも洗車ブラシ位)
- 5:汚れの落ち具合を見て下さい
- 隅や隙間の汚れが残っていませんか?もう一度ブラッシングしてみてください。
相当きれいになっていると思います。
まだ汚れが残っていたら、ここで初めて洗剤の登場です。
- 6:弱い洗剤から試しましょう
- 洗剤を使う際の約束ですが
- 注意書きの通り使うこと。
- 弱くから強く使うこと(中性→弱アルカリ性など)。
- 必ずリンシリング(濯ぎ)すること。
上記の事は必ず守って使いましょう。
*洗剤の使用方法*
以下の2通りの方法があります。
- 直接方法
- スプレー噴霧や漬け込み、漬け置き
- 間接方法
- 古タオルに浸したりブラシにつける
通常は注意書きの通りに使用しましょう。
原液をそのままかける方法は最終手段とし、はじめは弱いものから試します。私たちがよく行う方法は「漬け置き」と「湿布」です。「漬け置き」はその名の通り、漬け置きます。時間は状況次第です。
「湿布」は洗剤が乾かないようにキッチンペーパーやラップ等でカバーします。立面に有効です。
ここで洗剤ヤケとムラに注意してください。修復が困難になります。
- 洗剤ヤケ:
- 汚れたFRPの浴室ユニット壁に、いきなりお風呂用洗剤を原液のままピューとかけると、縦筋がきれいに入り、いくら磨いてもとれなくなります。
- ムラ:
- 広い面積の場合におこります。
どちらも強い洗剤を使わなければ防げますので、注意しましょう。
- 7:濯ぐ重要性
- ここで重要なことが、「濯ぎ」、すなわちリンシリングです。
濯ぐことにより、汚れを完全に取り除き再汚染を防止することができます。できれば温水で濯いだ方が再付着せずいいでしょう。また、たくさんの水が使用できないところでも、水拭きをよくすることで濯ぎと同じ効果を得ることができます。
3.「仕上がりイメージ」
「仕上がりイメージ」:仕上がりをイメージして清掃しましょう。何事もイメージが大切です。
清掃をおこなっていくうちに熱が入ってガスレンジを1時間だけ清掃するつもりが1日かかったなどよくあることです。重要なのはどのくらい時間を費やせるかということです。ポイントを決めて清掃をおこないましょう。例えば、今回は油汚れ中心に清掃しようかとか、次回は焼き焦げまでやってみよう、というように汚れの質ごとに分類するのもひとつです。
1時間の予定でガスレンジ清掃の場合
1時間を15分づつの4つに分けます。
- 0分〜15分
- 周囲を養生する。
おおまかな油汚れを古紙などで拭き取る。ゴトクや焼き網をはずして洗剤に漬け置く。
- 15分〜30分
- 天板付近の洗剤拭きやスポンジこすり、ブラッシングをする。
汚れのきついところは湿布をする。
- 30分〜45分
- ゴトクや焼き網をブラッシングする。
- 45分〜60分
- 天板付近の湿布を外し、洗剤拭きやスポンジこすり、ブラッシングを行う。
すべて濯ぎを行い、水拭きをして仕上げる。
これで1時間が経過しました。時間を決めて清掃し、仕上がりイメージに近づいていればOKです。
もっと良い仕上がりを望む方は、更に時間を増やしてみてください。
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