
ゴキブリによる病原体の媒介
ゴキブリは塩以外の食べ物ならたいていの物を食べ腐った食物から糞にまで及び、これが原因で病原菌を撒き散らしております。
ゴキブリからは実際にさまざまな病原体が検出されており、体の表面などに菌などが付着いていたり、排泄物を通して伝染する危険性もあります。感染症ウィルス(ポリオウイルス・赤痢腸チフス・コレラ・腸炎ビブリオ・サルモネラ菌などなど・・・)や食中毒ウィルスなどが検出された例もあるが、感染症流行の媒介として検証された事例は少ない。
しかし、病原菌の媒介と言っても人が気を付けなければ同じ事です。例えば手を洗わない人が居たら同じような事です。衛生害虫病原菌の媒介にはハエやノミや蚊の方がよっぽど大問題です。信じられませんが、ゴキブリは本来キレイ好きな昆虫で、皮膚からは殺菌作用のあるフェノールやクレゾールを分泌しているという研究報告もあるくらいです。
異物混入
加工食品、飲食店などで食品に虫やその破片が入ってしまうトラブルは企業にとって大問題です。異物混入は低品質管理と言われ、会社の信用問題として社会的にとても重視されています。
アレルゲン間題
現代病の一つとして喘息がありますが、そのアレルゲン(原因)としてハウスダスト(ダニ・ユスリカ)が問題化しています。また、ゴキブリの体液やふ糞、死骸なども重視されています。
不快害虫
現代の清潔志向の生活環境で見てみますと、家屋に生息するゴキブリは見た目や動き、不快感、悪臭、または存在そのものが人々に非常な嫌悪感をもたらす昆虫といえます。
文化財や書籍などの食害
書籍や掛け軸などはデンプン質糊を使用してある事が多く、その糊を餌として文化財等を傷つけたり書籍などを台無しにします。
電気製品の故障や事故の原因
OA機器、電化製品、電気通信器機などから出る熱に冬場は暖を求めゴキブリが集まります。また、ゴキブリが潜伏するために漏電や接触不良などを起し停電、火災、車両故障の原因にもなっています。

生息場所(テリトリー)
屋内生息をするゴキブリの生息場所は、暖かく餌と水が近くにあり、人の気配が行き届かない所が潜伏できる条件である。具体的な生息場所としては、ビルや食堂などの厨房、店舗などの食品倉庫、一般家庭では台所や風呂場などの水回りといった場所がこの条件に当てはまります。
潜伏と集合フェロモン
潜伏する要因として、集合フェロモンが考えられています。このフェロモンはゴキブリの直腸末端近くにある大型分泌細胞により分泌されて、腹部末端や尾節に付いていたり、糞中に含まれ排泄されたりしています。多数が潜伏した場所には当然、集合フェロモンが多く付着しています。そのフェロモンの誘引力はかなり長期問保たれるので、ゴキブリの安定した潜伏場所の確保に役立っていると言われています。
また、ゴキブリの幼虫を単独飼育するより、集団飼育するほうが成長が早いことが飼育実験により確かめられています。この結果からも集合生活は増殖に有利に働くようです。結果として、上記の様にゴキブリを駆除するだけではなく、潜伏箇所等の清掃がとても大事であります。
食性
ゴキブリ本来の餌は植物性の有機物ですが、屋内の害虫種は人間の食べ物であれば何でも食べます。このように広範囲な貪欲性の解明のために、好きな食物・誘引・摂食性・餌の選択などの基本的な実験報告がありますのでご紹介します。
好きな食物
世間一般にゴキブリが好むといわれるジャガイモ、バナナ、タマネギなど50種類の食品をチャバネゴキブリを用いて誘引実験した結果、米糖、ヒエが良い結果を示しました。
餌の選択
ゴキブリの餌の実験として、従来の餌Aを、一定期間与えてその後、別の餌BとAを同時に与えるとBのほうをよく食べるようになる。さらにCとAを同時に与えるとCを食べるという実験結果も出ており嗜好的な餌の選択をすることが分かってきています。
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